ドラッグストアでヘアカラーコーナーに行くと何種類ものヘアカラー剤が並んでいて
どれを買えばいいかわからなくなりませんか?
最終的にみなさん何を基準に選んでいますか?
価格ですか?
パッケージですか?
それよりも
「聞いたことがあるメーカー名」
で決めていませんか?
実はですね。
美容室でも同じことがおこっています。
今回は美容室で使われている「白髪染めカラー」のお話です。
ではどうぞ。
○白髪染めだけガラパゴス

美容室で使われる専用のカラー剤は市販で売られているカラー剤の何倍もの種類があります。
新製品のカラー剤が出る頻度もとても早くどんどん新しい物が出てきます。
でも皆さんがドラッグストアでカラーコナーに行って
「どれにしようかなぁ。」
「んー。」
「よくわからないからこれでいっか。」
ロレアルパリ
それと同じ事が美容室でもおこっています。
○なぜそんな事が美容室で起こるのか

(いい画像がないので今回はガラパゴスの画像で行きます)
なぜ美容室でもロレアルパリ現象がおこっているのか。
それは
どの白髪染めも仕上がりにさほど違いは無いと美容師自体が思っているから。
おしゃれ染めの新商品が出ると即導入するのに
白髪染めになると一気に
(あぁ。白髪染めねー)
と言うリアクションになる。
私はおしゃれ染めの新色を持って来られるより
「ワタナベさん!新しい白髪染めが出ました!」
と言われたら
「ありったけのサンプルを下さい!!!」
と大喜びで言います。
どの白髪染めもたいして変わらないと思っているんですよ。
でもね。
実は
メーカーによって全然違うんですよ。
本当に。
でもですね
メーカーによって白髪の染まり方が違うと言う事を知っているのは日々白髪をひたすら染めまくった美容師にしか気づかない事なんです。
厳密に言うと
お客さんの白髪を染めた
ではなく
実験で白髪の毛束を夜な夜な染め続けた美容師
です。
もちろんお客さんの白髪をたくさん染めるのも大切ですが
ポイントは何種類もの白髪染めメーカーをありったけ用意して
白髪の毛束を染めまくる。
これが大切。
美容師でカラーが得意な人は必ずやっているのですが
実験用に「毛束」があるんです。
こんな感じです↓
上の写真は普通のカラー用の毛束。
私が使うのはこの毛束が真っ白の「白髪バージョンの毛束」
これをメーカー別に夜な夜な染めまくる。
そうするとどうなるか。
A社の白髪染めはめちゃくちゃ染まる。でも茶色が強いから透明感が無い
B社の白髪染めはあまり染まらない。でも透明感はある
C社の白髪染めは全く染まらない。
ん?
じゃあ全く染まらない使えなそうなC社のカラー剤と染まりすぎて暗い仕上がりのA社の
カラー剤を混ぜたらどうなんだろう。。
「めちゃくちゃいい感じじゃん!」
みたいな事をひたすらやると白髪染めのクオリティが上がるのです。
おしゃれ染めを毛束で染めて実験している美容師はいますが
《白髪》の毛束をひたすら染める美容師は名古屋だと多分私が一番染めてます。
なのでずーっと昔から同じ白髪染めを使っていると
ガラパゴスになるんです。
おしゃれ染めは新しくなっても白髪染めは変わってないという美容室はたくさんあります。
昔の白髪染めは単純に暗くなり色が濁ります。
いい所は
誰がやっても染まる。
美容師1年生のアシスタントの子が塗っても染まる
美容師10年生の店長が塗っても染まる
でも
どっちが塗ってもさほどかわらない
だって色《黒》だもん。
塗りムラは多少あるとしても仕上がりに大きな差は出ません。
何回も言いますが
だって色、黒だもん。
でもこだわって明るくおしゃれ染め同等のデザイン性を出そうと思うと
1年生だと染まらない。
そこにはやっぱり夜な夜な毛束を染めてきた
《薬液選定》
《塗布テクニック》
《お客さんの白髪のタイプ》
この3つを使って白髪を染めないといけません。
白髪染めは奥が深いんですよ。
次は今チラっと書いた
お客さんの白髪のタイプのお話をします。
白髪にもいろんな白髪があるんですよ!
それではまた。
