白髪染めとおしゃれ染めの違いは何か知っていますか?
白髪も髪の毛だし普通のカラーで一緒に染まるんじゃないの?と思われますが普通のカラーで白髪は染まりません。
なぜ染まらないのでしょうか
今回はそんなお話です。
まず白髪染めとおしゃれ染めの薬は中身が違います
例えば「赤」というカラー剤があるとします
そのカラー剤がチューブのような形状で内容量が100gだったとします
おしゃれ染めの場合チューブ100gに対して「赤」の染料が80g「茶色」の染料が20g入り、合計で100gという中身になっています。
変わって白髪染めはというと100gの染料に対して「赤」が20g「茶色」が80gとおしゃれ染めの逆になります。
なぜ染料構成が逆になっているのか。
それは「白(白髪)と黒(地毛)のコントラストを埋めるため」
例えば白と黒の縞模様の画用紙に赤の絵の具を塗ったとします。
白い箇所には赤が鮮明に出ますが黒い箇所にはあまり赤色が出ず2つの色の間に『コントラスト』がついてしまいます。
ですがこの白黒の縞模様にあらかじめ茶色の絵の具で塗ってから赤を乗せたらどうでしょうか。
白には一度茶色が塗ってありますから今回は茶色と黒の縞模様になり、その上に赤を乗せる事になります。
そうすると白と黒の時よりも全体にコントラストが消え赤色が馴染む気がしませんか?
この様に白髪と地毛のコントラストを埋める為に白髪染めには茶色が多く入っています
そしてこの「茶色」という色がみなさんが白髪染めを嫌う理由の
「暗くなる」「透明感がない」「色が選べない」という事につながります
暗くなるのは正直美容師のさじ加減ですが「透明感がない」「色が選べない」は
先程からお話をしている「茶色」の影響です
茶色という色は他の色に比べて彩度が低いため鮮やかさにかけます
色が選べないというのは「全てが茶色ベース」になる為、正直どれも似たり寄ったりになりがちです。
「茶色ベースの赤」「茶色ベースの黄色」「茶色ベースの紫」
茶色が80g残りが20gが〇〇色という染料構成なので基本「茶色ベース」の仕上がりになります
いかがでしょうか。
実際はもう少し難しい話ですがざっくりと説明をするとこんな感じです。
ですので白髪染めをベタベタと髪の根本から毛先まで何も考えずに塗ってしまうと暗くなりデザイン性が落ちます。
そこで工夫が必要になります。
使い方を考えて白髪の事をしっかり理解していると暗くならずデザイン性もそのままに白髪染めが可能です。
